♪ T.C.A.会報 |
2001.8.31 第86号 |
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9月行事予定
9月 7日(金) |
定期練習 |
勤労福祉会館 |
10日(月) |
コンクール特別練習
=台風のため中止になりました |
佐奈川公民館 |
14日(金) |
定期練習 |
勤労福祉会館 |
21日(金) |
定期練習 |
勤労福祉会館 |
22日(土) |
コンクール特別練習 |
佐奈川公民館20:00〜 |
23日(日) |
中部合唱コンクール |
三重県文化会館 |
24日(月) |
ボイス・トレーニング |
佐奈川公民館 |
28日(金) |
定期練習 |
勤労福祉会館 |
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★ 7日、28日は和室が使えません ★ |
8月19日の愛知県合唱コンクールでは近藤先生はじめ皆さんの努力のお陰で「金賞」をいただくことができました! 中部大会に向けてさらに磨きをかけましょう。 |
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コンクールについて |
バス/K.S. |
定演と愛知県コンクールが終わって感じたことで、中部大会コンクールのために少し皆さんにお願いしたい事を書いてみます。
それは、最高の状態で歌えるように体調と意識を自己管理することです。 例えば、当日のお昼でご馳走を食べ過ぎて声が出ないとか、おしゃべりしすぎて声が出ないとか、他のことが気になって集中できないとか、基本的なことも含めて、自分で管理してください。他に上手な団体がたくさんいるわけですから、気持ちが萎縮し、自信がなくなるかも知れません。その時物を言うのは、しっかり練習してきたと言う事実と自信です。そしてやる気です。ただ、本番になると頑張りすぎて、怒鳴ってしまったり、音をはずしたり、飛び出したり、ビブラートがかかったりして、全体のバランスを壊してしまう人がいることも確かです。ステージで歌い始めて、自分が普段と違うなと感じたら、頑張らずに周りの人の声を聞いてください。自信がないところは、他の人の声を聞いて合わせてください。必ず近くに正確に歌っている人がいますから。
だから普段の練習で、もっと自分の持っているものを目一杯出して、それに対して他の人の厳しいアドバイスを聞くことが大事で、そこでお互いに遠慮することは何にもなりません。完璧な人はいないのです。最近はかえって自信がある、経験のある人ほど、本番で意識過剰になっていて、自分が見えていないこともあるようです。私が目立てばよいとか、自分がうまく行けばよいと言う考えは害になるだけです。
他の人に本番で自分を認めさせようとか、お付き合いで仕方がないから参加する、または自信がないから参加しないではなく、本番で歌いたい、最高の合唱をしたいという強い欲求を持って,普段の練習に参加して、先に皆に認めてもらって、自信をもって本番に臨んで欲しいのです。
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コンクール講評 |
浅野 隆 先生(評論家) |
川島 博 先生(作曲家・合唱指揮者) |
浅野 隆 さんは岡崎混声合唱団に5団体中5位をつけた審査員です。一番最初に紹介された、一番右に見えた方です。
自由曲について、あのクリスチャンである星野富弘さんの素直な詩に、新実徳英さんがさらっとしたあの曲をつけているわけですが、余分なテクニックを使わずに、本当にさらっと歌えばいいんですよ。ナチュラルに歌うのが一番です。あのコールアカデミーの歌い方でいいんですよ。とおっしゃられて、課題曲については何もお話がありませんでした
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課題曲の並び方はあれで良かったのか? 曲の始めはとても厚くて、オッと思ったけれど、ベースのパートソロの辺りから、だんだん薄くなってしまった。
並び方については、オーケストラでも各パートが(かたまって)演奏しているのだから、その方が良かったのではないか? 以上で,自由曲の講評を聞く前に、時間切れになってしまいました。
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(バス/K.S.) |
(ソプラノ/M.S.) |
北爪 道夫 先生(作曲家) |
【課題曲】
とにかく絶妙のバランスでした。バラバラに並んだのはどうしてなのかを質問されました。
まん中からベースの音が聞こえて来て、それに集まるようにハーモニーしていたそうです。とにかく、こんなにほめられたのは初めてで、狐に包まれたような気分とはこの事かと思いました。
【自由曲】
これも、バランスが良かったそうです。ただし、ハーモニーがねじれるところ、つまりは転調が連続するところで、転調していくための音程が怪しくなるので、もう一度チェックをして下さいとの事でした。おおむね、好意的な講評で、つい、ありがとうございますを連発してしまいました。
以後は僕の感想です。
練習の時の良い状態を100とすると概ね80くらいは歌えたかなと思います。バラバラのステージオーダーも、定演の時の暗譜がとても大きかった気がします。前日の佐奈川での練習の時、それまで、音程が下がるとか、音が違うとか、言ってたのが、やっと音楽の為の時間が取れた気がして、先生の指揮も本来の音楽の中に在る気がしました。やっぱり、結果は偶然の中に在るのではなくて、日頃の地道な積み重ねの中に在るのだと、思いました。
暗譜が大変だった人、報われましたね。(自分のことかも?)Aグループには良い演奏が多かったそうです。その事も頭の中に入れて、中部大会ではのびのび楽しく、でもしっかり歌いましょう。
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(副指揮者/voice man) |
佐地 多美 先生(声楽家) |
清水 敬一 先生(合唱指揮者) |
1. 自然な流れの中に優しさが感じられた。
1. 選曲が合っていた。
1. のびやかに歌っていた。
1. いいなあと思っていると途中、音が不安定になる。特にフレーズの立ち上がり終止が不安定。
それなりの方の集まりの団ですか?の問いに違いますよと答えたら、ああ近藤先生のお力ですねと言われました。
先生に感謝、感謝。 |
【課題曲】
● たっぷり気持ちを込めて歌うこと。
● 祖国を離れるバビロン捕囚の悲しい気持ちを理解しながら歌うとよい。
【自由曲】
● 良かった。
● 難しい曲だが方向性が良く、若々しく歌っている。
● 細部でバランスが悪い所があった。例えば「しおん」の男声3部の所で、トップテノールがもう少しボリュームがあってもよいのではないか。
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(アルト/K.A.) |
(テノール/T.K.) |
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私のコール・アカデミー |
アルト/M.S. |
言葉って、ほら、音楽に聞こえるでしよう。テンポがあり、リズムがあり、イントネーションというメロディーがあり、そして、腹式で発音し、アルシスやテーシスやぬけがあれば、もうそれは、歌そのもの。
絵本で読む音楽の歴史@世界の音楽と人々 アンドレーア・ベルガミーニ著より
◎アウロスとキタラ
古代ギリシアの音楽は詩や演劇と密接なつながりがありました。音楽の伴奏なしに詩句が朗読されることはなく、逆に、詩的な歌詞から離れて音楽の一節が演奏されることもなかったのです。詩人たちは音楽家であり、叙情詩は音楽そのものでもありました。音楽と詩のこのように深い関係に、両者の特徴も反映されました。音楽は歌詞を大切にした声楽が主体となり、常に聞きとりやすさが要求されました(歌詞の音節と音符が密接に一致するのもこのためです)。紀元前5世紀以降、この関係はゆるみはじめ、楽器だけを用いた音楽の形態が確立されますが、伝統を重んじる人々の抗議も起こりました。
◎音楽と教育
ギリシアでは、音楽には人間の魂や意志にはたらきかける力があるとされています。人間を教育することも、堕落させることも、楽しませることも、気を狂わせることもできると考えられているのです。そのため音楽は活力の源であると同時に、危険をはらむものでもあります。哲学者のプラトンも同様の確信を抱いていました。彼は紀元前5世紀にはじまり紀元前4世紀まで続いた音楽革命に介入し、そのあまりのにぎやかさや、たやすく音楽的効果を求める傾向や、聴く者に快感のみを与えたがる態度などを批判しました。プラトンは、音楽というものは論理的かつ正当な目的を持つべきだと考えました。自己をよりよくコントロールし、一切を支配する宇宙の法則を尊重するように働きかけながら、ひとりひとりの人間にボジティブに作用する音楽こそが理想だと唱えたのです。
過刊朝日百科 世界の文学 ギリシャ悲劇より
◎プラトンのアカデミア学園
紀元前387年頃、プラトンはアテナイ郊外のアカデメイアに全寮制の学園を開いた。その後学園は教育・研究の中心として発展、アリストテレスもまた18歳の時、はるばる故郷のマケドニアから出てきてその門を叩いている。
◎コロス(合唱隊)choros
悲劇のみならず喜劇でも、集団で歌い踊る登場人物たちのことで舞唱隊とも呼ばれる。ギリシャ悲劇は合唱歌から発展したといわれ、もとはコロスと指揮者の問答だけだったらしい。その指揮者が独立した役を持ち、数も増えて現代のわれわれにも馴染み深い役者となったあとも、コロスの役割は重要だった。はじめは十二人だったのをソポクレスが十五人に増やしたという説がある。喜劇のコロスは二十四人だった。コロスは舞台上の出来事に直接かかわる者たちで、状況の説明描写に徹して傍観するだけではない。アイスキュロスの『救いを求める女たち』ではコロス自身が助けを求めて嘆願する主人公であるし『慈しみの女神たち』ではオレステスを追い詰める復讐の女神のコロスの扮装の恐ろしさに気絶した観客がいたという。それほど前面に出ずとも主人公の行動に深くかかわり手助けしたり、意見を述べて批判もする。役者の登場場面を区切る幕間の歌も悲劇の解釈に重要な内容を持つ。
Choros → Chor Akademia → Akademie
(ギリシア語)(ドイツ語) (ギリシア語) (ドイツ語)
☆arsis 詩法(ギリシア・ラテン詩で)長音節:長音節を含む音節、または短音節のあとに子音が2個以上続く音節のこと。
thesis 詩法(ギリシア・ラテン詩の韻律で、手、足、音程などを下げて)強調される部分。
英語の長母音や二重母音にはarsis kai thesis(アルシスとテーシス)があります。
NHKテレビスペイン語会話の講師福蔦教隆氏は「スペイン語は音楽です。歌うように発音しましょう。」とおっしゃっています。西欧の言葉は、1フレーズ、息がずっとながれています。発音し終わった後に口の形を残しましょう。イタリア語の代名詞IOは息をとぎれさせずにアルシスとテーシスをつけて歌いましょう。
日本語は軟口蓋を下げて発音するので、イタリア語より、ピッチが低いのかも。軟口蓋を上げて、歌いましょう。
今年七月にプラトンの音楽に対する言葉に出合って、数年間、プラトンにこだわっていた事が解明しました。昔、読んだことがあったのでしょう。こだわる人間、佐古ですが宜しくお願いします。
☆私にとって、豊川コール・アカデミーは音楽のalma mater(母校)
〔注:西欧の言語では発音が違うだけ〕だと、思っています。
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(編集担当:.はこ&管理人.) |